携帯電話の歴史

<年表>
出来事
1968年 ポケットベル登場
1979年 自動車電話が東京都内でスタート
1985年 日本電信電話公社が民営化、NTTに。同1985年に「ショルダーホン」登場
1991年 NTTの超小型携帯電話「ムーバ」発売
1992年 NTTドコモ誕生。携帯電話各社間の相互通話が実現
1993年 通信方式のデジタル化開始。1994年、端末の販売制度を開始
1995年 簡易携帯電話(PHS)登場
1996年 ショートメッセージサービス(SMS)登場。以後、パソコンや他社携帯電話と送受信できる電子メール機能も普及
1999年 「iモード」(ドコモ)、「EZウェブ」(現au)など各社がインターネット接続サービス開始
2000年 Jフォン(後のソフトバンク)がシャープ製カメラ付き携帯電話発売。写真をメールで送る「写メール」「写メ」が流行
2004年 ドコモ「おサイフケータイ」開始
2006年 ワンセグのテレビ放送、開始
2007年 米アップル製「iPhone」登場。翌2008年、日本でソフトバンクが発売
2009年 ドコモが米グーグルのOS「アンドロイド」を搭載したスマホを発売

ショルダーホン

1985年に発売された「ショルダーホン」は、自動車内の充電器で充電し、車の外に持ち運びができるタイプだ。重さは約3キロ。箱の下半分はバッテリーだった。レンタル料と保証金が料金がとても高価だった。当初は会社役員などが主な利用者だった。

その約30年後、NTTドコモの「docomo SmartTV dstick 01」が発売された。

携帯でメール

携帯電話は1980年代から1990年代にかけて小型化、軽量化を重ねた。競合他社も参入して普及が加速した。レンタルに加えて端末の販売が始まった。やがてメール機能が整備された。携帯電話の普及でポケベルが消えていった。

NTTドコモが1999年、「iモード」を開始した。携帯電話でインターネットに接続するサービスだ。液晶画面とボタン操作で、様々な情報にアクセスできるようになった。

カメラ機能で写真を撮ってメールで送信できるようになった。これは「写メール」と呼ばれた。

世界各地の携帯電話会社を買収

携帯電話は情報を検索、レジに端末をかざして会計、テレビも見られるようになった。新機能が出るたび端末を買い替える「機種変」も浸透した。通話という本来の役割を超え、生活に不可欠なツールとなった。

iモードは世界で最初に普及した携帯電話ネットサービスだった。NTTドコモは、iモードを世界に広げべく、欧米やアジアの携帯電話会社(通信キャリア)を買収し始めた。iモードを武器に、世界進出を図ったのだ。

iPhoneの登場で、ドコモ携帯は「ガラケー」に

ところが、世界最先端だと人々が信じていた日本の携帯電話が、あっという間に時代遅れになった。

2007年、米アップルの「iPhone」が発売された。スマホ(スマートフォン)の登場である。広いタッチパネル画面に指を滑らせて操作する携帯電話だ。パソコンのような様々な機能を備えた。

アプリ時代の到来とガラケー化

アプリと呼ばれるソフトをダウンロードすることで、ユーザーの好みに合わせて機能を自在に拡張、更新できるようになった。

ドコモのiモード携帯にも、アプリはあった。しかし、使い勝手が悪く、種類も少なかった。このため、iPhoneに一気に追い抜かれた。こうしてドコモなどの日本の携帯は時代遅れとなった。ドコモの携帯は「ガラパゴス携帯=ガラケー」と呼ばれるようになった。

iPhoneは当初、日本ではソフトバンクだけに独占的に供給された。ドコモは数年間待たなければならなかった。